離島の郵便局訪問記

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zoom RSS ■その179[東京都・利島(としま)] 2005-02-28

<<   作成日時 : 2005/12/18 22:49   >>

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東京都の離島で未訪は利島の1島となった。しかしながら、この利島への渡島は容易では無い。御蔵島訪問と同じように東海汽船の大型客船が抜港となり易いのだ。これがネックで利島郵便局は私にとって近くて遠い郵便局であった。

今までに数回、利島への渡島を試みたが、中には竹芝桟橋を朝に出るジェットフォイルに乗船しようと思ったところ、既に抜港が決まっていたということもあった。出航前から抜港が決まっていたとは、利島の波が相当高いということだ。

その他、大島の天候や波の高さにより判断し、利島への渡島をどうしようか決めていた。出航日に渡島を断念した結果、抜港になった時も有り、運良く就航出来た時もあった。渡島を決断するのに悩み続けてきた「島」なのだ。

大概は「条件付就航」となっており、利島周辺へ行ってみて接岸出来るか否かが決まる。郵便局を訪問されている方のサイトで、利島へ渡れたは良いものの、一泊後荒天が続き、4日後に利島から帰りの船便が出航したことを知った。

それほど利島訪問は厳しいのである。それでも利島に郵便局があるかぎり、何時かは渡島しようと思っていた。意を決して前日2月27日の夜、東京竹芝桟橋22時出航の「かめりあ丸」に乗船した。この時は「条件付就航」ではなかった。

これは必ず利島に「かめりあ丸」が接岸出来るということであり、利島周辺の波が穏やかな証拠だ。「かめりあ丸」の船室は特2等だ。前年6月に御蔵島を訪れた際に、東海汽船の株主優待券を利用して、運賃を半額扱いで乗船出来た。

今回も事前に都内の金券ショップで株主優待券を購入した。支払うべき運賃を確認して耳を疑った。株主優待券で半額になるはずの運賃が高い。乗船券売り場の窓口で確認したところ、前年10月1日より35%引きになったとのことだ。

帰りの分の株主優待券を見たところ、確かに35%引きに変更されている。これは思いもよらなかった。それでも35%引きは金額として大きいことに変わりはないが、ショックだった。前年の9月30日までに利島を訪問すれば良かった。

さて、「かめりあ丸」乗船後のことだが、ここで雲行きが怪しくなった。利島へは「条件付就航」のアナウンスが流れたのだ。こればかりは明朝までジタバタしても始まらないので、眠りにつくしかなかったが、気が気でない。

翌28日、利島へ接岸出来るアナウンスが流れた。この瞬間、ホッとした。しかし、利島の桟橋を見た瞬間に唖然とした。桟橋が湾に囲まれておらず、海に突き出ているのだ。これは御蔵島と同じだ。波が高ければ桟橋に接岸出来ない。

利島が「条件付就航」になる理由は利島へ実際に行って見なければ分からなかった。利島へは私を含めて数名の乗客が降りた。入れ替わりに2人の若い女性が「かめりあ丸」に乗り込んだ。何処の「島」へ行くのだろうか。

利島郵便局で貯金窓口が開く9時まで、船の待合所で朝食を取ったりして時間をつぶした。利島郵便局へはそれほど急でない坂を上って行った。まずは100円貯金をしていただいた。その後、持参したエコー葉書に風景印を押印した。

そこへ、2人のご婦人が局内に入って来られた。この方達は純粋に旅行貯金をされているようだ。その後、貯金通帳のとある頁に50円切手を貼った上に風景印を押すことを希望された。こういう通帳を見るのは初めてで驚いた。

この2人のご婦人は利島郵便局を出た後、外で待っていた10名ほどの人達に合流した。しかも、ガイドさんがいる。いったい何時利島に来た団体だろう。今朝の利島便には乗っていなかった団体だ。不思議な不思議な一瞬だった。

局前には赤い丸ポストが鎮座しており、心が和む。利島郵便局に来られた島民の方々の会話を聞いていると、会話そのものが都会では失われつつある慈愛に溢れている。せかせかしていない。お互いを思いやる気持ちが伝わる。

自分自身の心が洗われる気がしてきた。利島郵便局近くには食堂があった。少し早いが昼食に利用しようと思い、中に入ったが、この日の昼食は団体の対応で手がいっぱいとのこと。先ほどの温かくなった気持ちが失われてしまった。

しかたなく、持参した簡易食で昼食を済ませることにした。船の待合所に戻ったが、朝に比べて風が強く吹いているのが分かった。待合所の中でも寒く感じた。こういう時のストーブの存在はありがたい。しだいに乗客が集まって来た。

乗客は皆、船が出るか心配している。東海汽船の代理店の担当者もはっきりとは返事しない。何回か桟橋へ行き、波の高さや風向きなどを計っている。海をに目を向けると、朝方に比べて波が高くなっているのが分かる。波が白いのだ。

利島から大島に向かったヘリコプターの乗客は1人だったそうだ。「かめりあ丸」が利島に接岸するだろうと読んだ方々がヘリコプターをキャンセルして、東海汽船に流れてきたらしい。これは利島航路を長年利用してきた経験則であろう。

そして、「かめりあ丸」の利島就航を決める最後の判断の時が来た。桟橋で計測した東海汽船の代理店の担当者は「やってみるけどね。駄目かもしれないなぁ」と言った。「やってみる」とは「かめりあ丸」の接岸を試みるということだ。

やがて、左手から「かめりあ丸」が姿を現した。大きく回りこんで桟橋右側に入って来た。「かめりあ丸」が揺れているのが良く分かった。波が桟橋を覆っている。小さい子どもが「かめりあ丸さん、頑張れ」と叫んでいる。私も同じ気持ちだ。

東海汽船の代理店の担当者と「かめりあ丸」の乗員との共同作業を間近に見た。皆、真剣だ。そして、「かめりあ丸」が接岸した時、東海汽船の代理店の担当者は何事も無かったかのような顔を見せた。それはプロの顔だった。

接岸出来なければ、目の前の「かめりあ丸」は向きを変えて大島へ行ってしまうところであった。「かめりあ丸」からは2人の若い女性が降りてきた。朝、利島から「かめりあ丸」に乗り込んだ2人だ。喜びの表情が良く分かった。

その2人の女性も利島に降りれなければ困るし、私達利島から乗る乗客も困るのだ。「かめりあ丸」は利島を出て大島へ向かった。綺麗な山の形をした利島の姿を見つめながら、暫くの間はデッキに佇んだ。本当に本当に安堵した。

大島からは利島の数十倍の乗客が乗って来た。この人達は利島での接岸の苦労を知らないのだろうなと思った。そう言えば、利島にいた団体は「かめりあ丸」に乗船して来なかったが、2泊3日以上利島に滞在するのであろうか。

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